徒然防備録(エロゲ、アニメ評価感想その他諸々)

更新は超不定期です。書きたくなった時にふと書いてます。参考になれば幸いです、なんて言ってる人は信用してはいけません。参考になれば幸いです。

所詮凡作。【恋する乙女と守護の楯 Reboot Plus】雑感


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何か前置き書くのもしんどい……早速本題に入ります。

 

以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。

 

 

 

 

 

 

まず何から語るべきやら。

個人的に最初に思ったのは絵の古さです。

私自信、この作品がリメイクだと言うのは理解していたのですが、具体的にどこがどうリメイクされたのかは調べずにいました。そして後から調べてびっくりしたのですが、どうやらこの作品のリメイクポイントとしては、

・afterシーンの追加

・CGの追加

・サブヒロインの攻略ルートを作った(?)

・CG、立ち絵等の一新

という感じみたいです。戯画が解散したこともあり、厳密にどこがどう変わったのかは完全に理解していませんし、そこまで調べる気にもなりませんでした。

それでつまり何が言いたいのかというとですね「描き直してこれなのか?」ということです。プレイ中ずっと、「立ち絵と一部CG」は変えてないんだろうなあとか思っていたんです。確かにCGの中にはリメイクっぽいなと(すなわち今どきになった見れる絵だな)と思うことも何度かはありました。でもそれと同じぐらいに「ふっっっっっっっる!」と思うこともまあありました。それらはリメイクで変えていないからだと思っていたのですが……いやいやまさか描き直してこれとは思いませんでした。見た感じシナリオは書き直していないようだったので、"描"き直しだけをした本作だったのですが、果たしてこれは何のためのリメイクなの?と割と思いました。正直それぐらいに絵がキツイです。キツすぎます。2020年に発売していい作品の絵ではありません

真面目な話、リメイクをする目的としては環境面が主でしょう。要するに「Windows10以降でもプレイできるようになったよ!やったね!」ってことです。まあ世の中、そこだけを変えて発売している作品もあるのでそこ以外にもCG等を一新したという点については評価できる部分ではありますが、それでもこれだったら結果として、やってることはそんな変わらない気もします。何せ古さを払拭できていませんから。

とまあ、第一印象としては何よりもまずその部分でした。

 

そんで中身についてですが……

まあ冒頭は良かったと思います。具体的には二つ目のOPが流れるまでは。そしてそれ以降ははっきりいって微妙でした。

その理由は何点かありますが、一点目は主人公が不快という、まあよくある理由です。

購入するにあたっての事前知識として「主人公がかっこいい」みたいなのを見ていた私としては驚愕でした。いや、どこが?と。

基本的にこういう女装物とかいわゆる「男の娘」系の作品は主人公もヒロイン的な立ち位置なことが多いので、割とかっこよさよりも可愛さに焦点を当てがちです。だからこそ私はこの「主人公がかっこいい」というのに魅力を感じて購入した部分もありました。

それが蓋を開ければ、「あわわ」とか「とほほ」とか素で言ってる痛々しいことこの上ないクソみたいなナヨナヨ系主人公ですよ。まあ当てにする私も大概学ばないバカですが、これを見て本気でそう思っている人たちは私よりもどうしようもなさそうで笑えません。

そんでもってこの主人公にはある特徴があります。それは無能なことです。

口を開けば「何で気づかなかったんだ……!」「クソっ……! 俺がしっかりしていれば……」みたいなことをほざき、表面上の反省をしては同じことを繰り返すという不快この上ないのがこの主人公です。

まあ何か……時代的に流行ってたんですかね、こういうの。

別作品ではありますが、「マヴラブ」の主人公くんに対する不快感に近しいものがありました。年代的にもこちらの作品が2006年であちらもそれぐらいだったと思うので、これが流行る時代でもあったのかな〜という感じです。(まあ最近でもこういうクソみたいな主人公は多いですが)

そして、この無能さは主人公だけには収まりません。全キャラです。何かしらことが起きる時は全員、自分のせいでピンチに陥ります。もうやめませんか、こういう単調なの。怒りを通り越してため息です。呆れました。

そもそもこういう風に味方サイドが無能プレイをかますというのは、絶対にすべきではありません。それによって起こる出来事、そしてそのキャラの価値、全てを下げることになります。しかしまあこれも唯一例外があるとすればそういうキャラクターであるとか、無能と言うよりは相手が優秀だった場合です。しかし上述したようにこの作品は全員がそれをしますし、敵も別に優秀でも何でもありません。ルーキーの主人公くんに勝てもしない「噛ませ」ばっかりです。ですのでこれにも該当しません。それなのに何回も、いえ全体で合計すると少なく見積っても十数回は重要な場面で無能が原因でピンチになっています。確かにそうするのが最も簡単だとは思います。が、それはあまりにも安直です。無理に展開を作ることができないならやめてください。こうして無理やりすぎる展開作りで茶番をされてマイナスになるよりは単純につまらない(プラスマイナス0)方が遥かにマシです。

 

そして、こういう「物語の展開」という観点でも幾つか不快な点がありました。

もちろん上述した、

・何か知らんけどあっさり敗れる噛ませ達

・無理やりの展開の引き起こし方

という二点もありますが、それ以外にもあります。もう恐ろしくないですか?

それでまず一点目としては、

「Another view」の存在です。これは文字通り主人公では無い視点でお話を進める時に使用します。言い方によってはネタバレという表現も適切かもしれません。まあ、これ自体はいいと思います。問題はその使い方です。敵視点で「これからこうしてやろう」みたいなそういう匂わせは良かったと思います。主人公視点では語れませんし、何より読者に対して先の展開を期待させられるからです。 

しかし良かったのはこれだけで、正直あとは邪魔でしかありませんでした。そもそも使い方がわかっているかも怪しいです。と言うのも、本作ではヒロインの内心を描写するのにもこの「another view」を使うのですが、それが使ったり使わなかったりしていました。自分でも使い方分かっていませんよね?

次に、これによって同じことの繰り返しが起きることです。つまり「こいつ視点では知ってるけど主人公は知らないよね」みたいなことはほぼ必ず2回見ることになります。いや、じゃあ要らなくね? という話ですよね。

それに付随して二点目ですが、

見せ方があまりにも悪すぎるということです。それはもちろんこの「another view」(そろそろ書くのめんどくなってきた)もありますし、こうすればもっと面白くなるのに、という展開をいくつも退屈なものにしてしまっています。

具体的にあげていたらキリがないので例として一つだけ提示しておくと、

何かしらの謎があるとします。当然、その謎を解くために奔走していくわけですが、では、その謎が最初に明かされていたらどうでしょうか。奔走しているの馬鹿らしくありませんか?

「いや、確かに主人公視点はそうかもしれないけどこっちはもう答え知ってるんだけど……」みたいな状態になるわけです。これが本作の恐ろしいところ。話を面白くしたいと思っているようには思えません。と言うか自己満足で終わっているように感じました。ブラッシュアップしてみるだとか、そういう気持ちは無いのでしょうか。申し訳ありませんが私は一ミリもそういったものは感じられませんでした。それぐらいにはしょうもない構成でした。

まあ特筆すべきはこの辺りでしょうか。何かもう疲れたので終わります。

とりあえず一つ言えるのはこんな酷いシナリオでリメイクとは思えないクオリティで発売した本作はある意味ですごいということです。

もちろん良かったところもあります。主にシステム面ですが。まあでもそれは副次的要素なので。以上です。解散!(死)