本記事では、前の記事にて紹介した「G線上の魔王」という作品について一応、評価させていただこうと思います。一応と言ったのは製作関係者の方に対して伝えたいこと(感謝の気持ち的な意味)をまとめようと考えた結果、それが評価になるのではないか、とおもったからです。
ではいきましょう。
大まかな情報
ブランド名:あかべぇそふとつぅ
発売年:2008年
受賞一覧:
美少女ゲームアワード2008大賞
〃シナリオ賞
〃グラフィック賞
〃ユーザー支持賞
キャッチコピー:
「命をかけた、純愛」
各要素の評価(/5点)
システム:3
やはり昨今の同ゲームと比較すると、多少劣る部分はあるが、可もなく不可もなくといった所。必要な機能は備えられている。
BGM(効果音やop/ed/挿入歌も含む):4
適切な箇所に適切なBGMが使われていたと思う。ストーリー後半の盛り上がる場面に、新しいBGMを数曲も追加したことには素直に好感を抱ける。
効果音は適切なものが用いられていたと思うが、もう少しあっても良かったのかもしれない。
また、op/edに関しては雰囲気を助長させるものとして役割を果たしていた。
最も大きいのは挿入歌。あの場面で涙を流したのは間違いなく挿入歌によるもの。小数点以下の単位を付けるなら4.5。(小数点以下を含めると評価が明確でなくなる為そうしないことにしている)
CG(立ち絵等):4
CGの枚数がかなり多い。作品によってはストーリーの長さの割に少ないものもよくあるため評価できる点である。
CGとは適切に用いることで読む側のイメージをよりハッキリしたものにさせる重要な要素である。従ってCGが多いのはとてもいい事だと思う。
また立ち絵等については普通。特に可もなく不可もなく。
キャラクターデザイン:4
表面的な個性しか持ち合わせていないキャラクターではなく、一人一人に内面的な個性がある。
シナリオ:5
退屈させない展開と、まるでシナリオライターの手の上で踊らされているかのようなストーリーの巧妙さやミスリードの上手さ。
終わり方:5
作品によっては終盤に行くにつれてグダグダし始めるものも多々ある。しかし本作は、この作品らしいと言える完璧な終わり方を迎えていると思う。名作とは、終わって欲しいと思う反面でいつまでも終わらないで欲しいというジレンマを感じるが、この作品は強くそう感じた。
Hシーンの必要性:2
まぁおまけ要素的な評価ポイントと考えていただけると幸いです。
BAD END以外に必要性を感じなかった。本編に関してはあくまでエロゲーだからつけたという感じが否めなかった。
実用性とかは聞かないでください()。ちなみに効果音的なものはありません。
総合:27(/35)
総評
本作は、間違いなく時代に名を残す作品となると深く思った。同系統で今後、この作品を超えるものが表れるとは思えない。
自分の価値観や考え方に間違いなく変化をもたらす、神作品。個人的には是非ともオススメしたい。
総評は以上で、以降はちょっとした感想のようなもの。
私が一番言いたいことはシナリオライターの方に対してです。
本作で最重要人物である魔王。その圧倒的なまでの賢さと悪役たるカリスマ性を持ち合わせた存在。私にはこのシナリオを創り出したあなたこそがまさに魔王だと思いました。と言うのも、常にまるでこちらがこう考えるだろうと読んだ上でその先を行くような展開。常に「考えろ」というメッセージを突きつけられているかのような感覚になりました。これだけの事を1人の人間が成し遂げたというのは、凄いを通り越してもはや恐怖すら感じます。あなたが一体どんな人生を歩んできたのか率直に深く興味が湧きました。
まあくっっっっそ気持ち悪い話はこの辺りにしておこうと思います(苦笑)。
もう少し細かい話が気になった方は以下の記事も読むといいかも。
やはり名作だった「G線上の魔王」 感想 - アニメ評価と徒然eroゲ
それではまた次の記事でお会いしましょう。