作品紹介
軽く紹介。
【月に寄りそう乙女の作法】
通称、【つり乙】はNavelによって2012年に発売された。
あらすじとしてはこうらしい。(公式より)
主人公『大蔵遊星(おおくらゆうせい)』は、日本の財界を代表する‘華麗なる一族’大蔵家の末端に、望まれぬ子として生を受けた。
優秀な親族や家庭教師のもとで厳しく育てられた遊星は、多芸に秀でた万能家であったが、いうなれば籠の中の鳥であり、およそ人並みの夢や希望などとは無縁の生涯だった。
そんな遊星が、初めて一族の監視下を離れ、ひとりで外の世界へ出る機会を得た。
名もなき庶民の娘『小倉朝日(こくらあさひ)』となって素性を伏せ、上流階級の子女が集う服飾専修機関『フィリア女学院』へ潜入することになったのだ。
その一環として遊星(=朝日)は、学院一のスーパー同級生『桜小路ルナ(さくらこうじるな)』に仕えるメイドとして、彼女の住まう『桜屋敷』で働くことに。
そしてそこには、ルナと縁のある学院生らが同居するという。
一人はスイスから来た誇り高き留学生『ユルシュール』。
一人は旧華族の流れを汲む家柄の大和撫子『花之宮瑞穂(はなのみやみずほ)』。
そしてもう一人が、少年時代の主人公に恋していた庶民派の社長令嬢『柳ヶ瀬湊(やながせみなと)』。
いずれも個性的なお嬢様方に加えて、それぞれに付き従う超個性的な従者たちが遊星(=朝日)の生活を引っかきまわす。
果たして遊星は、素性(おもに性別)を偽ったまま、屋敷と学園の二重生活を無事に過ごすことが出来るのか?
えーっと、
読むのめんどくさい人向け(実際私もめんどいからあらすじとか読んでない)にあらすじにもならないあらすじを書いておくと、
女装もの。
舞台は服飾関係の女子校。
ヒロイン4人。
以上です。
あとは知る価値はない。
データ
・プレイ時間
共通ルートは10時間以上は確実。正確に記憶していない。
個別ルートはサブヒロイン各6〜8時間程度。
メインヒロインのみ12〜14時間程度。
ちなみにプレイ日数は5日程度。
・構成
共通→個別という比較的分かりやすいタイプ。
全てのルートにおいて、起承転結における「起」が2度ある。
〜編という区別は特にない。
・備考
萌えゲーアワード2013大賞受賞(めっちゃすごい)
評価(/85)
各5点の全10項目で評価し、最終的にD〜Sでランクづけする。
詳細はこのURLに。
システム:4
おおよそ普通。選択肢前に帰れたり、やや便利。
BGM:3
並。種類はまあそんなに無かった。
CG:3
必要な場面にはあったと思うが決して多くはない。また、CGの差分などが少ない。
演出:3
至って普通。メインルートにBGMとムービー(じみたCG)があったのは評価したいが、4にはならない。
立ち絵枚数:3
並。正直足りないが大体の作品はこんなものだし諦め。
キャラクターデザイン:4
一見するとシンプルで、悪くいうと浅いキャラ多めではじめは不安だったが、個別ルートではよく内面の描写や深堀ができていて良かった。また、そのキャラの個別ルートでなくてもそのキャラの存在価値(魅力)を感じられる場面もあり、良かった。限りなく5に近い4。
ストーリー展開(共通):4
共通ルートは比較的、飽きを感じさせないようにできていたと思う。3よりの4。
ストーリー展開(個別):4
この手の作品にしては個別ルートまできちんと面白かった。また、個別ルートがおおよそ同じ展開、みたいなことも無く、文字通り個別ルートになっていたのは良かった。この作品自体、キャラゲー寄りなため、ストーリーが出来ていることは評価できる。だがまあ何が面白かった、という所もなく無難に4。
快適性:4
冗長性を感じさせる場面がほとんどなかった。ただしメインルートを除く。
終わり方:4
賞賛するほどの出来ではまるでないが、丸く収まった感はあった。
Hシーンの必要性(無理やり過ぎていないか):4
必要性はあるとは思うが、主人公の女々しさがテンポを悪くさせ、いちいち不快だった。
合計:64/85
ランク:B(あと2点でA)
総評
一言で言えば、よく出来ていたという印象。
私の性格上、ストーリーが面白くなければすぐに貶すが、予想外にこの作品はストーリーがある程度面白かった。女装ものと言えば名が挙げられるだけの事はある。
ほとんど評価項目で書いたことの繰り返しになるが、お話としては、ただの普通の学生生活なので面白くなるのかと不安に感じていたが、きちんと適度に起伏を作り、読めるようにしていたことは大きく評価したい。
この手の作品が好き、或いは興味のある人にはオススメ。
その他の方には、やってもいいかも〜程度。(オススメはしない)
それでは、また次の記事でお会いしましょう。