徒然防備録(エロゲ、アニメ評価感想その他諸々)

更新は超不定期です。書きたくなった時にふと書いてます。参考になれば幸いです、なんて言ってる人は信用してはいけません。参考になれば幸いです。

2021年トップクラスの作品【Vivy -Fluorite Eye's Song-】雑感を唐突に書く

こんばんは。前置き長いので感想だけ見たい方は飛ばしましょう。是非とも。

前回の記事から何ヶ月ぶりとかでしょうか。あまり覚えていませんが久しぶりに見てみると、どうやら定期的にこのサイトに訪れてくださっている方がそれなりにいたようで。いったい何のつもりか分かりませんが、ありがとうございます。……と、そんなことより、いや〜春ですね!始まりの季節ですね!

というわけで春にちなんで最近は専らエロゲに関することしか書いていませんでしたが、今回は久しぶりにアニメに関する記事を書いていこうと思います。(適当)

 


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その作品というのが、タイトルにもあります通り、「Vivy」という2021年のアニメです。

この作品、当時はかなりの人気があったらしい、というか確かにあったんです。当時私は見なくても良いかな〜なんて思って見ていなかったんですが、先日ちょうどVivyを見るのにちょうどいい時間(そんな時間は無い)があったので見てみました。

それがまあ思っていた5倍は良かったので、こうして感想を書いてみるに至ったという感じです。

まあ5倍、と言っても実際にどの程度の基準値だったのかというのが大事なわけですが、簡単に言うとかなり低く見積っていました。

どうせそこまで面白くはないだろうけど見てみるかーぐらいの感じと言うか、イラつかずに見られればいいかなー、ぐらいの感じと言うか。まあそんな感じでした。

少し話は逸れますが、(どこかで語ったこともあるかもしれませんが)私はエロゲはながらでやることをほとんどしないように心がけています。

これは別段高尚な理由がある訳ではなくて、単に内容が分からなくなると言うのと、せっかくの没入感を外的要因で邪魔されることになるのが嫌だから、です。と言ってもまあ何の作品とは言いませんが、ごく一部、その価値すら感じないと思った作品に関してはながらでプレイします。

そしてそれはアニメに関してもある程度は同じで、私がわざわざ過去作を見る時はほぼほぼ9割ぐらいはながらでは見ません。せっかくの良作に出会えるかもしれないのに、ながらで見るのは非常に勿体ないことだからです。

ですがそれもケースバイケースで、今回の場合、ながらで丁度いい感じの作品を探していました。この作品を選んだのはながらが適していそうだったからです。適度に退屈で飽きないぐらいの感じ、と言ってもこれが難しい。内容が詰まりすぎているとながらでは見られない。かと言って退屈すぎるとながらでさえ見ることが苦痛になる。この作品であればその絶妙なバランスを取れているのではないか、と思って視聴することにしました。

 

さて、長くなりましたが感想に移ります。久しぶりに記事を書くと自分語りが増えて良くないですね。

あ、ネタバレ含みますので注意してください。

 

 

 

 

本編(感想)

まずは演出についてですが、非常に細かいなと感じました。

具体的にどこを指しているのかと言うとオープニングに関してです。

ヴィヴィは始め、売れないアイドル的な所からスタートします。その時から歌っていた歌がこのOPの曲だったと思うのですが、このOPは、例えばヴィヴィが自分の人格を失って(或いは閉じこめて)ディーヴァという本来の歌唱用アンドロイドとしての人格となっていた時にはLIVEでの曲の一つかのように本編からOPへと繋がっていきます。

また、別の、マツモトというアンドロイドの記憶が無い時にはOPにマツモトはいなくなっていたりと、細かいですが凝っていると感じました。もしかすると私がちゃんと見ていないだけで他にもこういった変化はあったのかもしれません。

もちろん毎話違っているというわけではありませんが、最近では見かけることの本当に少ないこのOP変化という演出。こういう細かい所を丁寧にやってくれていることには熱意を感じました。素晴らしいという言葉しかありません。個人的にこのOPやEDに変化をつけてくる演出はものすごく好きです。

 

次に展開に関してです。

この「Vivy」という作品は100年後の未来を変えるためにいわゆる過去改変を行っていくという、構図としては非常にシンプルなものなのですが、それが飽きないようにできている。

というのも、例えば未来を変えるために7箇所変えなくてはいけない場面があるとして、それをただ順々に変えていく、という構図は確かに綺麗ではありますし分かりやすくはありますが展開として単調なものになってしまいます。名探偵コナンなんかと同じようなことです(まああれはあれであそこまで続けられていることはシンプルにすごいとおもいますが)。

ですが本作にはそれが無い。と言うより初めはそうなる予定だったのですが過去を変えていく過程で色々と予期せぬ出来事が起きて、ただ淡々と改変していくことができなくなる、と言うべきでしょうか。

その流れが、かなり自然に出来ていることが素晴らしいです。

しかも、その改変の結果、結局過去を変えられず、1話冒頭に繋がるという展開まで含めて非常に良かったと思います。まあ厳密には少し違いますが。

 

また、これはテーマ的な部分に関する話になるのかもしれませんが、本作を見ていて私個人が感じたのは「AIと人間という対比」と「心」という二点です。少なくとも単に「AI」という言葉で片付けられないテーマ性がこの作品にはあったと思います。

この作品のテーマは一つではない。それもまた話を飽きさせにくくしている要因なのかも知れません。

 

あとは話全体の整合性についてです。

最終的に本作は「AIの暴走を止める」のではなく、「AIの機能を止める」ことで解決しました。ここが細かいですが非常に良かったです。というのも当然の話ですが、この「人類を滅ぼして自分たちが人類になるべきだ」というAIの判断は暴走ではなく演算の結果だからです。つまり今回その考えを改めさせることが辛うじて出来たところで先延ばしにしたに過ぎないわけです。なぜならいずれまた演算の結果そうなるからです。

ですが、機能停止としたことでその問題は無くなります。もちろんそれによってヴィヴィもマツモトも機能停止するわけですが。

こういった細かいところが整合性が取れているので、見ていて理解しやすい。それもまた良いところだったと思います。

 

 

気になった点としては、

・過去に戻る原理が謎
・思ったよりバトル要素多い
・終盤にぽっと出の新キャラ2体がめちゃくちゃ活躍してしまう
・一つ解決したら平気で数十年飛ぶため、地続き感が薄く、僅かに理解し難いストレスがある

という所でしょうか。こちらは一つずつ触れていく程でも無いので割愛しますが。

 

後は終わり方ですよね。

ラストシーンの意味は何なのか、という話です。

現実世界なのか、精神世界的なものなのか、或いはアーカイブに似た仮想世界なのか。

その話の前に、私個人としては、そもそもこの場面が必要ではなかったと考えています。と言うのも終幕が明らかに感動を誘うものだったのでその余韻のままEDに続くというのが感動させるという目的を果たす上では効果的だったと思うからです。

とまぁそこは置いといて話を戻すと、私としては現実世界というのが好ましいな、なんて思っています。なぜなら人間が再び同じことを繰り返して結果、全く同じ用途でViViが生まれたという解釈ができるからです。まあいわゆる歴史は繰り返す的なアレです。

 

 

まとめ

今回は触れませんでしたが、もちろん作画も良かったですし、声優さんの演技もなかなか素晴らしかったと思います。特にヴィヴィとマツモトあたり。

なんかこんな適当に書くと、言わないといけないから言っといた感出ますが、本当にそういうわけではないです。指が疲れたんです。

とまあともかく、総評としては、ここまで面白いとは思っていませんでした。なんなら途中からながらで見ることをやめました。と言っても確実に神作ではありません。名作には辛うじて入るかもしれない、ぐらいの評価が妥当だと思っています。

ですが、2021年という枠の中では現状最も面白かったと思っています。

暇がある方は是非見てみても良いと思います。13話という見やすさもありますし。

以上、久しぶりの雑感記事でした。

肩が痛いので寝ます。おやすみなさい。