徒然防備録(エロゲ、アニメ評価感想その他諸々)

更新は超不定期です。書きたくなった時にふと書いてます。参考になれば幸いです、なんて言ってる人は信用してはいけません。参考になれば幸いです。

カテゴライズ不可能なオリジナリティ【euphoria】感想

はいどうも。毎度恒例久しぶりの記事更新です。(以下、いつもの前置き)

季節は梅雨に入ったとか入ってないとかということで、なかなか憂鬱な気分になっておられる方もいるのではないでしょうか。もちろん私は憂鬱です。そもそもならない人なんて農家の方とかですか?なんてことを言ったら怒られそうなものですが、ともかく雨が降るメリットなんて何一つも無いと思うんですよ。だから憂鬱にならない方がおかしいんです(暴論)。

と、いうわけで今回はいわゆる「鬱ゲー」なんて言われている作品であるeuphoriaをやって来ました。

早速感想に入ろうと思います。


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本編の大事な話も含めたネタバレがあるので未プレイの方は絶対に見ないでください。

 

 

 

 

 

 

 

さて、まずは何から言うべきか。

プレイ前に抱いていたこの作品に対するイメージから話しましょうか。

そもそもこの作品自体、2、3年前に買ってはいたんです。いわゆる積みゲーですね。まあ積んでるやつはまだまだあるんですが、その話は置いときます。

正直きっかけというきっかけはありませんでした。ただ、ふと「ハードな作品を今ならやれる!」という気がしたからでした。というのもここを読んでいる方はご存知の通り、この作品、界隈でも屈指のハードな作品の一つです。私も中身はほとんど知らなかった(と言うよりは知らないようにしている)んですが、とにかくハードだということだけは知っていて、やっぱりなかなか精神的にきついじゃないですか、そういうのって。

やっぱり手のだしやすさで言うと普通の、いわゆる美少女ゲームって感じのやつの方がそりゃあまあやりやすいです。とまあ、そんなこんなでなかなか手を出せずにいたんです。だからこそ今やれると思った時にやらないとまたやれる状況にならないのでは?と考えました。それでやってみた、という感じですね。

まあ無駄に経緯が長くなってしまいましたが、どういう作品と思っていたかというのは上述した通り、とにかくハードということだけでした。ですが、プレイ後の今、抱いている感想はかなり変わっています。それは本質ではないな、というのが率直な感想としてあります。もっと内側のストーリー部分に重きを置いたものであるとそう思います。

その理由についてはいちいち説明することでもないと思いますが、まあ一言で言うならオリジナリティですよね。

プレイ開始から惹き付けられるような異質な世界観、そして二転三転する展開、とまあ、めちゃくちゃ良い表現としてはそんな言葉が似合う作品です。

しかし、その反面、残念という点もいくつか見受けられます。

まず、大きな所としては一点。

エンディング後の展開が必要だったのか?ということ。これはまあ意見は割れるところでしょう。物語としてやはり助け出すところまでを含めて綺麗な形にしておきたいというのがこのエンディング後の続きのストーリーからは感じられました。

ですが私は、エンディング後にあの展開は要らなかったと思うんです。つまり解釈を委ねる程度にしておく、ということですね。

それに、あの後の展開はどうにも悪人を作らないための時間のようにも見えたし、言うなれば蛇足感が否めなかった印象です。私としてのエンディングの理想形は扉を開けたところで終わってしまうぐらいでよかったと思います。その方が綺麗そうにもみえましたし。

この続きの場面によって読了感のようなものが薄れてしまった感覚はありました。

他には、小さいところではありますが何点か。

まずはボイスがないキャラクターが多すぎることです。本作は圧倒的にモブキャラの数が多く、十数人はいたと思います。ですが、その全てに声がなく、また、イラストも同じようなやつばかりです。これが臨場感という部分に大きく悪影響を与えてしまっているように感じました。まあ確かに全部のキャラに声が付くのは難しいにしても、名前のあるキャラクターについてもボイスがありません。なので、オートにしていると30分ぐらいただBGMが流れるだけというのもざらにあります。これはどうなんだ、と思うわけです。モブキャラが喋る場面がほんとに一言二言しかないならこれでもいいですよ。でもかなり出てきますしかなり喋りますよね。それなのに声がないのはやはり不満点として残ります。

あとは、基本的に8割程度はどのルートもストーリーの大筋が同じことですかね。まあこれに関しては原価はともかく、私が買った値段を考えればそこまで言うことでは無いのかもしれませんが。

最後に、ストーリーに感してですが、全般的にくどいことが多いです。なんと言うか、秘密がある、ということを提示してなおかつその秘密を知っている人物が目の前にいるのにそこから話が確信に触れるまでをもったいぶりすぎているような印象です。あくまで持論ですが、その状況にしている以上、読む側としては答えの開示を待っているわけです。なのにそれを言わないというのは、一言で言うと、ストレスが溜まる。これは例えば、よくある「正解はCMの後で」ってやつですよ。それのCMがめちゃくちゃ長いパターンです。どうでしょうか、こう書くとイメージが伝わりやすいのではないでしょうか。なので、そもそも秘密を知っていることを隠しておく、とか、主人公視点で疑問に思わせないとか、してみるともう少しストレス的な意味では変わっていたかもしれません。

とまあ、雑に書きなぐってみましたが、本作はすごいと思います(小並感)。何がすごいかの一番はこのような作品が作ることが出来たことです。コンセプトもすごいですし、これに携わった人間が多数いることもすごいことだと思います。もちろん、皮肉ではないです。中でも私がすごいと思ったのは声優さんです。私がこれまでプレイしてきたゲーム史上、最大の苦労をしていることは間違いありません。それにシチュエーションと声が合っているかは臨場感という点において非常に重要なことなので、ここが雑になってしまうとやはり今一つになってしまいます。本作の声優さんは皆、その辺に対する努力が伺えました。なんて生意気なことですが、とにかくお疲れ様です、という感じです。

 

感想としてはこんなところですかね。私自身、最近はなかなか時間が取れなくて、合間を縫ってプレイしているんですが、プレイ期間が私としては初の1週間くらいになってしまったので、それもあってかあまり終えた後の「あー終わったな……」という感覚が薄いです。それにしてもハードだったな……。