概要
・作品情報
ブランド:minori
作品名:eden* they were only two, on the planet.
発売年:2009
ジャンル:インタラクティブノベル
URL:https://dlsoft.dmm.co.jp/detail/minori_0012/
(ブランドが解散したためホームページがありません)
・あらすじ
──それは地球で最後の恋物語。
遠い未来の出来事。
火星付近に突如出現した「破滅の星」と呼ばれる巨大なエネルギーの塊。その影響は地球にも降り注ぎ、異常気象や地殻変動が発生。
それをきっかけに各地で勃発した戦争とテロ行為により、世界は破滅的な打撃をこうむる。
しかし、それすらも真の破滅への兆しでしかなかった。
残された時間は100年。
滅亡を回避するために、人類は地球からの脱出を計画。
その遂行のために2つの計画が立案された。
第一に、計画そのものを実行する‘‘地球統一政府’’の設立。
彼らは地球脱出の遂行を最優先とし、大を生かすために小を犠牲にする方針を打ち出す。
強権による人災収拾。世界政府設立の妨げとなる国家や団体を軍事力に制圧。
また、人種・宗教・食料・エネルギーによる、ありとあらゆる問題を圧倒的な武力によって鎮圧した。
第二に、地球脱出の根源となる‘‘フェリクス計画’’。
移民のための宇宙船建造、ならびに宇宙空間での長期生存を可能とする技術力を手にしなければならなくなった人類だが、
残された時間はわずか100年でしかなかった。
彼らは実現不可能なその計画を、実現可能な超人類を生み出すことで解決する──遺伝子に改良を施し、高い知能と不老長寿の肉体を持つ新たなる人類「フェリクス」。
それから99年の時が流れ──。
地球脱出計画の中心メンバーとして活躍したフェリクスの少女がいた。人生のすべてを研究に捧げ、
仕事を終えた彼女は、人がいなくなった地球に残って穏やかに余生を過ごすことを望んだ。
そして彼女のもとへ統一軍から派遣された青年がいた。
彼の仕事は少女を守ること。そして、彼女の自由を拘束すること。
2人の出会いから物語は動き出す。
すべてを燃やし尽くした星と少女の、小さな物語が。
(公式より引用)
データ
・プレイ時間
≒10(時間)
※ フルオートでの時間です。
・構成
分岐のないストーリー。ざっくり言うと前半と後半の二部構成となっている。
・推奨プレイ順
無し
・受賞(あれば)
Getcu.com2009年度版ユーザーランキング:シナリオ部門第4位
〃:グラフィック部門第1位
〃ムービー部門第1位
・主観的ジャンル区分(シナリオ/キャラ/抜き)
シナリオ
・備考
①Append diskとして『plus MOSAIC』があります。こちらは主に流血シーン強化(と言ってもそこまで大きく変化は無い)やHシーンの追加がありますが、Hシーンに関しては本編クリア後にプレイできる、いわばifストーリーのような立ち位置です。
②未読スキップ機能はありません。
③主人公声あり。
評価(/100)
各5点の全10項目で評価し、最終的にD〜Sでランク付けする。
尚、重要と考える項目は太字で表記し、点数も2倍とする。中でもストーリー展開は3倍(太字斜体)。
Hシーンの必要性に関してはサブ項目に過ぎないため、加算しない。
システム:2
最低限の機能だがやや物足りない。未読のテキストをスキップすることはできない上にバックログ機能も無し。
BGM:2
少ない。
CG:5
常に必要な場面にCGがあり、情景の美麗さや、その枚数の多さから文句がない。
演出:5
ここまで演出力の高い作品はなかなか無い。
立ち絵枚数, 表情差分:5
目パチ、口パク機能あり。立ち絵や表情差分という概念では表せない。素晴らしい。
キャラクターデザイン:4(×2)
個性の確率は基本的にされており、内面の描写も比較的丁寧ではあった。
ストーリー展開(共通):4(×3)
個別がないため、前半部分を共通とする。取り立てて良かった訳では無いが、飽きさせない展開や伏線などがしっかりとされていた。
ストーリー展開(個別):3(×3)
後半部分を個別とする。
本作において最も重要な後半部分だが、あまりにも平凡と言わざるを得なかった。取り立てて悪くもないが良い点もない。
快適性:3(×2)
前半が4、後半が2(展開上仕方ない部分ではあるがやや退屈ではあった)で、4+2/2=3
終わり方:3(×2)
悪くはなかったがあまりにも想定内すぎる。想定を超える何か、と言うよりは想定内ならではのひと工夫が欲しかった。
完成度, クオリティ:3.5(×3)
特別完成度の高さを感じさせる要素はなかったが、比較的綺麗に纏まってはいた。
Hシーンの必要性:None(×0)
無し
合計:70.5(≒71)/100
ランク:B
総評
とにかく演出面が素晴らしい。美麗な情景にアニメーションOP、そして構図を意識した、単純な背景と立ち絵の関係ではない演出。これだけのクオリティの作品は他に無いと言っても過言では無い。一方、ストーリーに関しては特筆して良くは無い。しかし、演出面だけでもプレイする価値はあると言えるほどのものがある。
ひどいストーリーという訳でもなく、また時間も約10時間とかなり軽い方なため、とにかく演出面に興味があるという場合は十分にオススメできる。